開業後

取材商法と「取材」の明確な違い

投稿日:2017年2月25日 更新日:

今日は「取材」に関するお話です。

スタジオをオープンしてこれまでいくつか取材を受けましたが、私が受けたのはお金を払う必要のない「取材」です。

しかし、オープン4ヶ月目あたりにやたら「取材商法」の売り込み電話があったので、正式な取材と比較しながら詳しく書いていきます。

 

取材商法とは

「取材」は、一般的に取材するメディアが取材先に対して、無償または場合によっては謝礼などを支払い取材をします

 

「取材商法」は、取材を受ける側が取材するメディアにお金を支払います

つまり、「メディアの取材を受けたい」「有名タレントに店に来て欲しい」と考えているお店や企業が、カネを払ってタレントに宣伝してもらう、というものです。

 

取材商法は別に何の問題もない正常な商取引です。

 

しかし、「取材商法は詐欺まがい」と言われるのは、業者が「取材させてー」という表現を使って電話をしてくるのに、よくよく聞けば「カネ取るよ」って話だからです。

 

アプローチ方法は確かに「タレントで釣った」ということになるから、しっかり判断しないと「騙された!」と思うかもしれませんね。

そんな取材商法の特徴をまとめてみました。

 



取材商法の特徴① 企画あっての取材ではない、ただ「タレントが紹介するよ」というだけの小遣い稼ぎ

通常の取材には必ず「企画」があります

例えば

  • 「○○という雑誌で女性向けの最新フィットネスを特集したい」
  • 「○○という番組のコーナーで”体に良い食材”を取り上げたい」
  • 「”一万円でできる遊び”というweb情報を発信したい」

とか。

取材には必ず「企画」が存在して、そのために必要であれば「タレントに取材させる」という流れが通常です。

 

しかし、取材商法には企画はありません

セールス電話では「御社の取り組まれていることをビジネス的な視点で○○さんにインタビューをしてもらって紹介したい」という感じで話をしてきます。

業者よっては、あたかも「企画」がありそうなことを匂わせていることもありますが、企画”風”なものと思って下さい、大した内容ではないです。

企画がなく、ただ「タレントを稼働させたい」という意図しかないので、はっきり言って、取材商法はタレントの小遣い稼ぎです。

 

 

取材商法の特徴② 取材するタレントはたいてい旬を過ぎた人々

通常の取材は、取材する人がタレントとは限りません。

企画内容によって必要ならばタレントを使う場合もあると思いますが、それは旬かどうかは関係なく、あくまで企画に応じた人選です。

 

取材商法は失礼承知で書きますがタレントありきで、たいていは旬を過ぎた人たちばかりです。

そりゃそうですよ、旬なタレントはこんなチマチマした仕事なんてやりませんから。

 

私が受けたセールス電話でも、

  • 名前を聞いたことあるような無いようなスポーツ選手
  • あー、15年前くらいはよくテレビに出てた気がする~という遠い記憶のかなたのタレントさんなど

という感じ。

 

 

取材商法の特徴③ 日程の設定が雑、突然の依頼なのに「明後日」とか指定する

通常の取材は、日程調整にいくつか複数の候補日を出してもらえます。

 

ところが、取材商法は必ずと言っていいほど急な日程をピンポイントで指定してきます。「明後日」「今週末の金曜」など。

 

しかも日程はピンポイントなのにその日の時間については「午前9時〜15時まで」という感じで、明確にはしません。

やたら長い時間で指定してきます。1日空けておけってことかよ。こっちはそんなヒマじゃないし。

 

取材商法の特徴④ 平気でリスケする、常にタレント優先でこちらの事情はお構いなし

通常の取材は、予定していた日が都合悪くなれば相談の上、調整します。

というか、私がこれまで受けた取材ではリスケは発生しませんでした。

 

一方、取材商法の方は平気でリスケします。

実は以前、取材商法と分かった上で、こちらも何かしら宣伝効果を期待したいと思って依頼をしたことがあります。しかし、その時に二度リスケがあり、その連絡があまりにも不誠実と感じたのでキャンセルしました。

結果的にそれで良かったと思います。

 

どんな経緯だったかというと、あるスポーツタレントがエアリアルを体験するという内容でした。

一度目のリスケは台風の時期だったこともあり、天気の影響で関西から移動できないという理由で取材日の2日前に連絡がありました。

その時は、「天気ならば仕方ないか」とリスケを承諾しました。

 

しかし二度目のリスケは同じく取材日の2日前に連絡がありましたが、「日程調整をご相談させていただきたい」という第一声。

理由は「本業のほうで別の仕事が来ていて・・」。

 

理由を聞いた段階でカチンとなりましたが、それでも冷静に「こちらもインストラクターの日程を合わせるのは簡単なことじゃない、一度ならず二度は無理。当初の予定で明後日お願いします」と返しました。

 

ところが先方は「その日は本業の仕事を入れたので・・」と。

この時点で完全にキレました。

既に別の予定を優先した上での連絡なら、もはや「相談」する余地などなく、「お願い」だろーがっ!っと。

 

声には出しませんでしたが、その気持ちを持ちつつ「それならお断りします、こちらもいつもヒマなわけじゃないんで」と伝えて終わりました。

 

 

取材商法の特徴⑤ webでのインタビュー掲載は年単位の契約でカネをぶん取るビジネスモデル

冒頭に書いたように、通常の取材は取材を受ける側がお金を払うことはありません

ただし、取材を受けた側が自社のサイトで掲載することについては制約される場合もあります。

例えば、テレビ放映2週前までは公にしないで欲しい、とか。

 

一方、取材商法のビジネスモデルは、売り込みをしてきた業者のwebサイトに取材内容を1年掲載するから、1ヶ月あたり●万円で1年契約(業者によっては2年契約から)、というシステムです。

しかも、取材を受けた側のホームページでの掲載は断られ、その代わりに「ウチ(業者)のページのリンクを貼るのはいい、ただしバナー制作代2万円」とか言われます。

この掲載料の金額設定、そんなに高いわけではないんですよね。ま、高かったら話を聞くまでもなく断るだろうし。

 

決して楽な金額ではないけど、これくらいならがんばってやってみてもいいかな、とか思っちゃうような金額設定です。

 

人によっては「その金額でタレントが宣伝してくれるなら安いもんだ」と思う人もいると思います。

なので、気持ちが少し傾いてしまうといろいろ振り回されるハメになります。

 

 

有名人であっても企画がなければ宣伝効果無し

と、ここまで取材商法をクソミソに書きましたが、タレントに宣伝して欲しいと思う方には全然問題ないことだと思います。事実、私自身も発注しかけたわけだし。

ですが、いろいろと試行錯誤してきて分かったことがあります。

 

広報はただ「タレントが紹介する」だけでは、宣伝効果は期待できないと思っています。

仮にめちゃくちゃ売れているタレントがゴールデン番組でアピってくれたら、「あ、知ってる」という認知効果は期待できるかもしれませんが、少なくともウチのようなスタジオに「来店」する、までの行動を促すのはとても難しいことだと考えています。

 

このことは自社の商材が何かによって違うかもしれませんが、企画意図のないただの「タレントによる紹介」だけでは、それを目にしたところで「へー。あの人こんなことやってんだ」で終わってしまい、それ以上は自分に関係のない情報としてすぐに忘れ去られるだろう、と実感しています。

 

その情報を目にした人、全員は無理としても、誰かに何かを伝えて理解してもらう、かつ行動を促すためには意図を持って伝える工夫が必要、つまり「企画のない紹介」は意味がないです。

 

がんばって発信していれば取材は来ます

私のスタジオはこれまで3件の取材を受けました。うち、2つはテレビ取材です。

取材時期は、1件目はスタジオをオープンしてすぐ、と、2件目は4〜5か月目くらいでした。

 

集客は本当に難しいことなので、つい、「あの人に紹介してもらいたい」とか「あの番組で取り上げてほしい」」とか考えてしまいます。

資本力がある店舗や企業はそういう選択もありだと思います。

 

でも、そんなに資金に余裕が無い場合は、手を出さない方が賢明です。

自分の伝えたいことを工夫して発信し続ければ、それは必ずちゃんとした「取材」という形を引き寄せると私は信じています。

 

 

取材は必ず事前打ち合わせをします

通常の取材には必ず事前打ち合わせがあります

それは対面の場合もあるし、電話だけのやりとりの場合もあるかもしれません。

 

スタジオが受けたテレビ取材は、2件ともかなり入念な事前打ち合わせがありました。

ディレクターが企画をしっかりしたものに仕上げたい、と思うとやはりそれなりに時間を割いて取り組みます

 

取材商法は・・と書かなくてもお分かりかと思いますが、取材日と別日程での事前打ち合わせなど当然ありません。

電話で「当日に軽く打ち合わせる感じで」という対応です。

「軽く打ち合わせ」で集客できるほどの効果なんて出やしませんよ。そんなに楽ではない!!

 

今思えば、そういう部分で取材商法は自分のスタイルに合ってないと分かるのに、集客したいと必死になっていると見えなくなるもんですね。

あぶないぶない、反省。

 

まとめ

今回は取材商法について、通常の取材と比較する形で書きました。

  • 取材商法は通常の商取引。売り込みアプローチが「詐欺っぽい」だけ
  • しかし基本的にタレントの小遣い稼ぎ、日程調整から取材内容まで、全て雑だと思った方がいい
  • 宣伝効果はあったとしても一過性のもの、全く効果を期待できない場合もありうる
  • 通常の取材には、企画があり、入念な事前打ち合わせもある
  • 試行錯誤しながら発信し続けることで、ちゃんとした取材申し込みが来る(と信じる)

いかがでしたか?

起業すると遅かれ早かれ、「取材させて」の電話がかかってくると思うのでご参考になれば幸いです。



ちなみにテレビ取材の問い合わせが来たときの確認すること、はこちらの記事をご参考ください → テレビ局からの取材依頼、確認しておくこと

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(旧HNはモルト) 会社員を経て2016年より独立。エアリアルフィットネススタジオWeBA(ウィーバ)を運営。 これまで経験したこと、起業にまつわるアレコレ、日々の仕事、趣味など発信していきます。ブログについてはこちら