長い手脚をより美しくキープ!【体幹強化パーソナルトレーニング:中1/バレエ】

今年の1月からパーソナルトレーニング(個別レッスン)に来ているCさん(12歳)。

現在バレエを習っていて、さらなるパフォーマンスアップのため体幹筋強化を目的にトレーニングに励んでいます。

とっても手脚が長くてうらやましい限りのプロポーション!

パーソナルトレーニングに来てくださったこれまでの学生さんもそうですが、最近の若い方はみなさん手脚が本当に長いですね~!

Cさんは私より5-6cm身長が低いのですが、脚は私よりはるかに長い。

それだけに、長い手脚を上げてキープしたり、ポーズしたりするには手脚をしっかり支えるための体幹筋が重要になります。

身体の構造と反り腰の解説

Cさんは柔軟性がとても高く、開脚は全く問題ないくらい開いていますが、筋力はちょっと弱め。

特に、腹横筋・腸腰筋をうまく鍛えられていないため、腰を反ってバランスを取ってしまう状態でした。

いわゆる反り腰のような体勢で大きな負荷がかかると腰はもちろん、いずれは膝や足首にも負担がかってケガのリスクが高まります。

人の身体の構造は、直立で立つ姿勢はもともと不安定な状態です。

頭の重さがある程度重く(4-5kg)、足裏のサイズ感(20-30cm)、骨の重量(2-3kg)、それぞれ比率で考えると、前に倒れそうな状態を筋肉で支えて立っています。

バイオメカニクスの専門家の言葉を借りると「逆さまのホウキを倒れないように後ろから引っ張っている体勢に似ている」そうです。

直立姿勢での身体重心位置は矢状面において足関節よりも前にある。頭部の質量が比較的大きいヒトの直立姿勢はホウキが倒れないように後ろから引っ張って調整している状態に似ている。すなわち直立姿勢の調節は、身体背部の抗重力筋群が中心となってなされる。(スポーツ動作の科学:深代千之/川本竜史/石毛勇介/若山章信著:東京大学出版会より引用)

少し簡単に解説すると、「身体重心の位置が矢状面*において足関節よりも前にある」というのはこういうイメージ。

*”しじょうめん”と読みます、身体を横から見ることという意味です。

ホウキを逆さまに・・というのはこんなイメージ。

身体背部の抗重力筋群が中心、というのはこういうこと。身体の前面の筋肉のほうが後ろ面に比べて(基本的に)少なく、後ろ面の筋肉が主に支えているイメージ。

つまり、もともと身体の後ろ側の筋肉のほうが前側に比べるとたくさんあって発達しやすい。

さらに、腹筋を中心とした前面の筋肉が弱かったり硬い状態だと、バランスが崩れてしまい腰を反った体勢でバランスを取ろうとしてしまう、ということになります。

なお、反り腰になる要因としては他にもいくつかあるようです。詳細は医療従事者が解説をしているサイトなどでご確認ください。(ex.参考サイト → 足立慶友整形外科

鍛えづらい腹横筋、腸腰筋のトレーニング

腹横筋はおへその下の部分の筋肉、腸腰筋は背骨から骨盤、大腿骨をつなぐ筋肉です。

どちらも鍛えづらい筋肉ですが、当スタジオではポールや布、フープを使ってこれらの筋力トレーニングをしています。

これはポールをサポートにしたトレーニング。

最初の頃、Cさんは脚を徐々に倒して床に近づけていくときに腹筋が苦しくなると背中を反ってバランスを取りがちでしたが、先日のレッスンでは背中を反ることなく腹筋をしっかり使って10回連続で脚を上下できるようになりました!

また、プライベートレッスンでは自宅トレーニングの習慣を作る、筋肉の状態変化を確認するという目的で宿題を出しています。(詳細はプライベートレッスン紹介ページを御覧ください)

Cさんの宿題も順調。週に3-4回実践、無理なくできている様子です。

↓自宅トレーニング記録用紙

↓自宅トレーニングの例

レッスンの効果

レッスンの3回目と6回目での比較です。徐々にですが足先が上がってきて、上体もなるべく直立に近いかたちで維持できてきています。

また、脚を上げてポーズを取れる時間そのものも長くなってきています。

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(2021/7/22追記)

週1回のスタジオトレーニング&自宅トレーニングを約6ヶ月経過したCさんは、筋肉をコントロールをする感覚をだんだんとつかめるようになってきました。

バレエに必要な「お腹を引き上げる」トレーニングも追加したりと、トレーニング内容も徐々にレベルアップしています。

まだまだ、伸びしろは十分!

しっかり筋力アップできるように今後もしっかりサポートしていきます!

【参考文献】

  • 石井喜八・西山哲成編著「スポーツ動作学入門」市村出版
  • 深代千之/川本竜史/石毛勇介/若山章信著「スポーツ動作の科学」東京大学出版会
  • 江原義弘監修、勝平純司・山本敬三著「姿勢と運動の力学がやさしくわかる本」ナツメ社

★小中高生のパーソナルトレーニングにご興味のある人はぜひこちらから体験レッスンに参加してみてください!

こちらもぜひ参考にしてね

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