テレビ局から取材の問い合わせが来た!
こういう問い合わせはテンションちょっと上がりますよね!
スタジオでも何度か取材・撮影いただいたことがあり、そのときの経験から「これは事前に確認しておくほうがいい」ということがありましたので
ぜひ参考にしていただけたらと思います。
「必ず放送されるとは限らない」を頭の片隅に置いておく
まず頭に入れておくべきは「必ず放送されるとは限らない」ということです。
突発的な災害や、世の中に大きな影響を与える事件やニュースが起こった場合には、番組がニュースに切り替わります。
あるいは、番組に関わっていたスタッフや出演者の不祥事によって番組そのものがなくなる可能性もあります。
実は、コレ、わたしは経験があるんです。
スタジオオープン間もない頃、ある駆け出しのアイドルグループがBS系のバラエティ番組にてエアリアルを体験するという企画がありました。
無事に収録は済んでいて、いよいよ今週放送!というタイミングでなんと、そのグループのあるメンバーの不祥事がバレてグループ脱退、番組はお蔵入りということがありました。
ホント、びっくりしました。
もう3年も前のことなんで今はなんとも思っちゃいませんが、当時はこちらもオープン間もないし、その番組収録にいろいろな期待を持って対応していたので・・。スタジオ利用料もインストラクター指導料も当然ナシで対応しましたし。
ガッカリ感、半端なかったです。
また、別の番組取材では無事に放送されたけど、放送日の5日後に大きな地震が発生した、ということもありました。
地震のサイクル(?)を考えたらきっと、5日なんて誤差の範囲というか、放送日当日に起こってもおかしくないはず・・。
もしそうなっていたら、番組の途中でニュースセンターの映像に切り替わってしまい、またお蔵入りだったわけです。
という経験をしまして、いまでは「テレビで取材したい」という電話がきても頭の中にはすぐに「放送されるとは限らない」という教訓が芽生えるようになっています。
取材対応は「放送されなかったとしても、納得できる」レベルに留める
上記のような経験をしまして、いまは「テレビ番組で取材を~」と問い合わせが来たときには、どういうレベル感で対応するかを決めています。
基準は「放送されなかったとしても、『ま、しかたない』と思えるようにしておくこと」です。
具体的には
- スタジオ利用料は通常どおり発生、インストラクターの指導が必要な場合は指導料も通常どおり発生することを先方に伝える
- そのほか、打ち合わせや当日の動きでコチラ側に何か時間的・金銭的に負担が発生する場合はそれも請求させていただくことを伝える
- また、取材日にそもそも先約があれば、先約を優先
上記のことを伝えたうえで、先方がそれに応じられるようであれば受けるようにしています。
もし番組制作側が「テレビで取り上げられたら宣伝になるので~」的なことで、利用料などをタダで・・とお願いされた場合は、迷いなく断ります。
なぜなら「放送されるとは限らない」から、ね。
こういうふうに決めておくと、アレコレ悩まずに済むのでとてもラクです。
★バラエティ系は直前で変更・取材がなくなることも頭に入れておく
テレビ取材の依頼は、ワイドショー系の情報番組か、もしくはバラエティ番組からが多いと思います。
わたしは二つとも経験がありますが、バラエティはとくに、問い合わせの段階からフワッとしたあいまいな状態がほとんどです。
しかも”ADさんが企画を考えてる段階”のレベルで「企画会議前なのでやるかどうかもわからない」「上が承認してくれるかもまだ分からない段階」という感じです。
なので、まずは問い合わせてきた人が「誰」で(権限はあるのか、ないのか)、企画案なのか、ほぼ確定段階なのか、は少なくともしっかり確認しましょう!
また、晴れて企画が通ったところで、事前に打ち合わせてた内容と急に変わることも珍しくありません。
わたしの推測ですが、バラエティは少しでも面白くなるようにギリギリまで企画も”粘る”のだと思います。
「ギリギリまで考えた結果、やっぱり今回は違う企画でいきます」みたいなこともあり得るので、どの程度対応するかはしっかり考えておいたほうがいいですね。
放送されたら反響があるかどうかは内容による
取材の問い合わせがあって、企画が進んで無事に収録も済んで、放送された!
となったら、当然、反響を期待しますよね。
実際のところ、どうなのか。
これは、番組の時間帯や業種によって全然違うんだなーと感じています。
「健康番組で、とある食材が取り上げられるとスーパーからその食材がなくなる」と聞いたりしますが、アレはたぶん”食べ物”という身近に手に入るものだからそうなるのではないのかな、と思います。
ウチに関していえば、全国ネットの朝のニュースで数分取り上げられても、その後の集客には大して影響がなかったですね。
まぁ、もっとわたしにカリスマ性とか、話題性みたいなものがあれば別なのかもしれませんが、ざんねんながらそのようなものはなく。
結局、取材される内容のマーケットがどれくらいか?身近なのか、最近のトレンドなのか、そういうモノに左右されると思います。
誘導尋問のようなやりとりには注意しよう!
ツイッターでフォローしてる方が先日、こんなツイートを上げていました。
最近サボってる僕がどうこう言える立場じゃないけど、こういう切り口でカテゴライズされるのホントにやだなぁ…色々と悩みまくっていた時に自己表現とか創作の楽しさを教えてくれた存在をバカにされた気がして悲しい。
https://t.co/JUgHMkmyTW— 石花めぐる (@ishihanavi) June 25, 2019
このツイートにリンクされている記事を読むと、明らかに番組スタッフの誘導尋問によって「石花アートに興味があるひと=心に闇を抱えるひと」みたいな誤った解釈を生じさせる放送内容となってしまったようです。
また、わたし自身も先日、番組制作をしてるという会社のスタッフから「体幹」に関する問い合わせがありました。
なにかの番組で「体幹」について取り上げらるらしく、わからないことがあるので教えてほしい、ということでした。
答える義理もないけど、とりあえずすぐに済むなら・・と思って聞いてみると、おかしな質問が飛んできます。
「体幹の左右差って見れば分かりますか?」
「体幹に左右差があったり、ズレたりしてると、将来、体がゆがむとかありますか?」
頭の中は「????」状態で、なんでこんなアホな質問してくるんだろう・・と一瞬わからなかったけど
きっとコレも番組企画として「体幹を鍛えないと体が歪んで大変なことになるよ」という趣旨ありきの作りなんだと思います。
こういうのって、言葉悪いけど、クソですね。
でも、注意していないと相手の質問に対して「(そういう可能性もあるよなと思って)はい、そうですね」と肯定しまうリスクがあります。
もし、テレビ取材を受けるときは、番組制作者の意図によって捻じ曲げられないように会話のやりとりにも注意が必要です。
まとめ
テレビ取材の問い合わせが来たときに確認すること
- 取材は企画段階なのか、ほぼ確定段階なのか、直前に変更される可能性の有無
- 番組の企画意図に対して違和感はないか
- 取材に際して発生する費用について先方は了承しているか
- あなた自身が「放送されなかったとしても納得できる」か
こうやって書いてみると、テレビ取材って受けないほうがいいんじゃ・・と思いたくなるくらいネガティブですね(笑)
その判断はご自身次第です♪
参考にしてみてください!
ちなみに取材商法について知りたい方はこちらをご参考に → 取材商法と「取材」の明確な違い