インストラクターとしての学び

まなびの源泉:不完全でも発信する

投稿日:2019年5月7日 更新日:

スタジオを作ってインストラクターをはじめてから約3年。

この3年のなかで文字通り、老若男女、7歳~70代にわたって600人近くの方と接してきました。

日々、お客さんに接して学んだこと、悩んだこと、気をつけていることなどを書いています。

今回のテーマは、学びの発信。

 

「学んだことは発信せよ」というのは、まぁ、よく聞く話です。

よく聞く話だし「ひとに伝えることによって記憶の定着になる」「ひとに話すことでまだ曖昧だった部分に気づける」というのも、頭では分かっている。

けど、行動に移すのは大変です。

大変だし、発信すること自体めっちゃ勇気がいる。なぜなら自分の知識不足を露呈するようなもんだから。

 

でも、やっぱり「学んだことは絶対に発信したほうがいいんだ!」と最近、実感しました。

 

というのも、先日、WATCHA理科というイベントに参加してきました。

わたしは参加してから気づいたのですが、どうやら「WATCHA○○」というイベントは2018年から教職界隈の方を中心に行われているワークショップイベントのようなんです。

現役の教師とか塾の講師とか、先生を目指している大学生とか、そういうひとたちが集まるイベント。

 

で、たまたまツイッターで「WATCHA理科」というイベントを知って、教育界隈のひとが参加するものとはつゆ知らず

「理科好きなら誰でもOK」という参加条件を素直に読んで参加申し込みボタンを押しました。

イベント内容は日常にあふれる理科ネタを披露する展示だったり、理科系の有名そうなひとたちのトークショーがあったりという感じで理科好きにはたまらんという内容です。

 

スタジオを始めてから力学に夢中になっているわたしも「他の力学ネタがあれば知りたい!!」という気持ちでした。

(こういう感じで記事を書いています → バイオメカニクス(科学的解説)

 

ところが申込みをしてからしばらくして、主催スタッフと思しき方から「あなたも理科ネタを出展しませんか?」みたいな連絡がありまして。

 

いやいや、ムリムリ!

わたし、もともと理科は全然ダメだし、力学だって独学だし・・。ちなみにこんな感じで発信してますが・・。

と、記事のURLを送りました。

(いま思えば謙遜してんだか、見てほしいんだかどっちだよって感じですね、きっと不完全でも見てほしかったんです)

 

が、「いい取り組みなのでやりましょう」的な流れになってイベントに出展することになりました。

 

理科の知識がキレイに整っているわけではないのに理系のプロの前で発表するって、素人が料理人に料理を振る舞うような気分です。

でも、記事を書いててよかった!!!と思いました。

 

具体的に何がよいかというとこういう感じ。

  • 発信した時点では想像もつかない機会に恵まれること(これまで縁のなかったイベントで出展)
  • 想像していなかった機会や出会いは、自分の知見を広げる(力学のことだけでなく、話し方や伝え方も勉強になる、しかも自分より詳しい人に話すという緊張感はたまらない!)
  • 良識のあるプロは素人の作品に新たな視点を加えて自分のネタを昇華してくれる(プロの頭を借りられる!)

 

 

最初に力学に絡めた記事を書いてホームページでアップするときは、めちゃくちゃ勉強したけどやっぱり不安でした。

義務教育過程で勉強することなのに、しっかり理解できていないかもしれないし・・本当にこの解釈であっているかなぁという気持ちが拭えなかった。

ひとことで言うと、恥さらしが怖かった。

 

でも、今回イベントに出て思ったのは、わたしの展示発表を見てくださった方から「なるほどねぇ~。これらなら小学生でも分かるかも」という声をいただけたので

不完全だったとしても、何かしら誰かの新たな視点になることができたのだと思います。

それがわかったことも、嬉しかった。

そういえばなんですが、主催者の方がトークイベントの中で

「教科書の実験も完全でない場合もある、そのままやっても足りない部分や『この場合だと成り立たない』という現象が生じることもある。そういうときに自分でアレンジして考えると新たな理科実験ネタが出てくる」

と話していました。

なんだ、教科書に書いてあるような実験も完璧に理論を検証できない場合もあるのか・・とちょっとホッとしました。

たしかにいろいろなパターンを一つの実験に盛り込むのは限界があるし。ということに気づけたので、自分の力学の解釈も「本当にあっているのか・・」という不安を過剰に持たなくてもいいのかなと思えました。

 

 

「不完全でも発信する」教える立場のひとにとっては、とても大事なことだと思います。

そういう意味では、12歳に学ぶハッタリ術で書いたことはまさに、今回の体験にも当てはまった事例でした!

 

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(旧HNはモルト) 会社員を経て2016年より独立。エアリアルフィットネススタジオWeBA(ウィーバ)を運営。 これまで経験したこと、起業にまつわるアレコレ、日々の仕事、趣味など発信していきます。ブログについてはこちら