スタジオ運営を始めて「痛み」というのも随分個人差があるな、と感じています。
「痛い!」とすぐに反応がある、無いは性格的な部分もあると思いますが
体の構造・使い方や痛みを感じるセンサーのような部分が違うんだな、と特に感じます。
ということで、今日は痛みの話。
痛みのナゾ① 個体差ありすぎ
筋トレやストレッチがメインのフィットネスプログラムでは痛いと感じる内容はほとんど無いです。
しかし、パフォーマンスを習うプログラムでは、痛く感じる技が結構あります。
・ポール
上るときに足の甲と両膝の内側が、痛くなる部分です。
打ち身と擦れる痛みが合わさったような感じです。
▲足の甲(右)・かかと(左)・両ひざ内側・手の握り
・ティシュー
痛くなるのは足の甲。
布を足にキツく巻かれて縛られる痛みです。(そのまんまだね)
▲足の甲
・フープ
痛くなるのは膝の裏側。
鉄棒に足をかけた時の痛みと同じです。
▲膝の裏側
いずれもパフォーマンスの初歩段階の技でそれぞれ痛みの種類がやや違うのですが、痛みの大小も人によって本当に異なります。
- なんか当たってるな、くらいで何も感じない人
- ちょっとヒリヒリする感じはあるなという人
- アザはできるけどら痛さは感じない人
- 激痛で耐えられない人
などなど。
体の使い方による違い
痛みの感度の差もあるのですが、
体の使い方でかかる体重が違うため痛さのレベルが異なる、という理由もあります。
例えば、こちらの場合ポールに当たる部分は脚が4カ所、両手の握りですが
手の握りや腕の力が強ければ脚への力は軽減されてそれほど痛くない。
または、腹筋や背筋が強ければ腕の力がなくても脚への負担は軽いです。
▲お腹と背筋を使えていると脚はあまり痛くない
太ももの内転筋や臀部の筋肉が強ければ両膝の内側は挟み込む力が強くなるので痛いですが、足の甲への負担は軽くなります。
といった具合で、同じことをやるにも痛みのセンサーと体の使い方で
痛い度合いは異なります。
興奮状態は痛みを感じない場合もある
稀に、初めて体験したことだと興奮していて痛みを感じない人もいます。
初回は全く痛くなかったのに、二回目は激痛。
初回がとても楽しくて、という裏返しなのでインストラクターとしては嬉しい限りですが
二回目の激痛でテンションが下がらないかとヒヤヒヤもします。
初めてのことで楽しいって、すんごいアドレナリンが出るみたいです。
火事場の馬鹿力と近いような感じでしょうか。
脳が、痛みよりも楽しさを優先して判断するんですね。
痛みのナゾ② 激痛は1ヶ所しか感じない
痛みを同時に感じることもありますが激痛くらいの痛みについては「何カ所も同時に感じることはできない」という特徴があります。
これは実際に私が体験したことでもあります。
数年前にマンモグラフィー検査を受けた時に
「石灰がある、レントゲンではわかりづらいので念の為、細胞を取って検査しましょう」
ということがありました。
麻酔はするけどおっぱいに針を刺すと考えるだけで痛いのに
どうやら細胞を取る場所がもしかしたら麻酔が効かない可能性もあると言われました。
内心ビビリながら迎えた検査当日、まずは診察台の上にうつ伏せ状態に寝て診察台に空いた穴から胸を出します。
で、麻酔をしましたが麻酔注射は普通の注射の痛みです。
そして検査から20分くらいして想定していなかった痛みが発生します。
うつ伏せ状態で首をずっと左に向けていたため首を曲げていることによる痛みがジワジワきます。
▲うつ伏せで下からおっぱいを出して、細胞を採取
30分近く経過する頃にはかなり痺れたような痛みで限界に近く感じたので、
看護師さんになんとかならないか伝えようと思ったときに看護師さんから
「ちょっと麻酔が効かない場所に針がいくと思いますのでガマンして下さいね」
と言われるなり、おっぱいに強烈な痛みがぁっっ!
ギョぇえーーー
と思わず声をあげたくなりましたが
胸の痛みと引き換えに首の痛みはまるでなくなりました。
ホント、スイッチが切り替わったみたいに。
その後も検査が続く間も胸は痛いけど首はまるで何も感じない。
検査終了後に看護師さんに聞いてみたところ
「痛みの集中ですね」
とステキな笑顔とともに言われました。
とてつもない激痛は一カ所しか感じないという脳の造りになっているらしい。
確かに、あんな激痛が3カ所も4カ所感じたら気を失うだろうなぁと思いました。
人間て、よくできてる。
男女で違いはあるのか?
よく男性は痛みに弱いということを聞きますが実際のところはどうなのか。
女性は生理や出産で痛みに慣れているから痛みに強い、みたいな意見もあるようですが
私の経験値では、それほど男女で差は感じないです。
お客さんで看護師の方がいるので聞いてみましたが、やはり目立つような差はないのだそう。
痛みのナゾ③ 痛いのは慣れる、痛くなくなる
ちなみに痛さやアザは、慣れてくると感じなくなるという性質もあります。
ホント、これも不思議なんですが、最初こそ青タンができるほどの激痛なのに
徐々に慣れてアザにもならないし痛みも感じなくなるんです。
これも脳の仕組みなのでしょうか?
でも「痛さ」という感性は慣れるとしてアザもできなくなるというのは不思議ですよね。
それとも「痛さ」を感じるセンサーとアザができることは何か関係があるのか・・。あとで調べてみよう。
ただ、慣れによる痛みの軽減は同じ動作の継続が途切れると
また「痛いなぁ」という感覚が戻ってしまいます。
私の経験では1年くらい間が空くと、以前経験したことでも痛さを感じます。
ただ、書きながら思い出しましたが生理の時の腹痛は毎回あるので、これも痛さの種類によるのかもしれません。
まとめ
今回は痛みについてまとめてみました。
痛みには個体差があり、気を失うような激痛は数カ所感じることはない。
そして、痛みは慣れるもの。