スタジオを作ってインストラクターをはじめてから約3年。
この3年のなかで文字通り、老若男女、7歳~70代にわたって600人近くの方と接してきました。
日々、お客さんに接して学んだこと、悩んだこと、気をつけていることなどを書いています。
今回のテーマは、子どもとの接し方。
スタジオ開業当初は子ども向けのレッスンは不定期開催でした。
夏休みやまとまった連休のあるときにワークショップとして開催する程度。
当初は需要があまり無いと思っていたのと体力面を考えたときに、やはり子どもはちょっとむずかしいかなと思っていたからです。
いまでもその考えはあまり変わりませんが開催頻度は少し多めにしていて、それ以外にも、子ども・学生さん向けの個別レッスンも開催するようになりました。
子どものレッスンを初めてするときに、実はわたしは子どもとの接し方にちょっと悩んでいました。
わたしには子どもがいないし身近な親戚にも小中学生はいない。
これまでもいまも、子どもと接する機会が圧倒的に少ないため具体的に何がどうのというより「果たして大丈夫だろうか・・」という漠然とした不安がありました。
そう思う一方で、子どもに対して「子ども扱い」するのも好きじゃないなーという気持ちもありました。
わたし自身が子どものときに「子ども扱い」されることがとてもイヤだった記憶があるからです。(めっちゃ生意気でした)
何か一所懸命取り組んだり、意見を言ったりしても「まだ子どもだからね」と相手にされなかったり
「〇〇ちゃんはちゃんとできているよ」と他の子と比較してムダに競争心を煽ろうとしたり
そういうことに「なんかいいようにごまかされているな」と大人に対して不信感を抱くこともありました。
大人=偉い、子どもは言うことを聞くべき、みたいのも全然納得してなかった(笑)
なので、正しい接し方みたいなのはわからないながらも、わたしが決めていることは一つ。
「大人と変わらずに接する。生きてる年数が大人と比べて少ないから経験値や体力差はあるけど、ただそれだけのこと」
です。
こうするために実践していることがいくつかあります。
①呼び名は「〇〇さん」にする
「〇〇ちゃん」「〇〇君」という呼び方は、こちらも相手も「大人と子供の力関係」を無意識に助長するような気がしています。
呼び捨てはもってのほか。
親しみを持てるようにとか距離感を縮められるようにとかいろいろな考えがあると思うけど、わたしは呼び捨てをするのもされるのも好きじゃないですね。
②気持ちや考えを問いかける
通常のレッスンでは、基本のレッスン内容はありつつ、お客さんの体の状態や関心度合いに応じて臨機応変にアレンジすることもあります。
子どものレッスンでもそれは同じだと思っていて、とくに個人指導のレッスンでは、「実際やってみてどうか」という部分を重要視しています。
気持ち的にやりたいかどうかだけでなく、体の動きを自分で把握できるか(筋肉の動きを感じるか、伸びを感じ取れるか等)ということを常に問いかけて確認するようにしています。
「わからない」と言われたら違うやり方を試したりしながら、とにかく自分で理解することが大事なんだ、というのを伝えています。
③疑問に答える、ごまかさない
「どうしてですか?」と聞かれたときに、知っていることは伝えるしわからないことは分からないと言う。
でも、わからないことをそのまま放置せずに時間があるときにしっかり調べて回答するようにしています。
これは信頼関係を作るのにとても大切な要素だと思っています。
あと、大人は質問したくても遠慮してしまうひとも多いのでそういう意味では質問されるのは新鮮だし、自分の力にもなるのでとても良い機会だと思っています。
インストラクターは「教える」という職業ではあるけど
あくまでメインは子ども自身、わたしはやりたいことをサポートしている
という感覚でいます。
ちなみにそれは大人ももちろん同じで、そういうふうに考えているせいか、わたしはお客さんのことを「生徒」と表現するのも嫌いです。
先生と生徒って表現、なんか力関係を表しているようで好きになれないんですよね。
そんなわけで、結果的には大人も子どもも、接するスタンスは変わらないよという話でした。
生きてる年数が少ない・・と書いたけど、わたしが子どものときといまとでは価値観も経済環境も全然違うし
そういう意味では年齢や経験値にかかわらずお互いに学べることが多いのではないかなと思っています。
「子どもだから」とタカをくくっていると自分が学べる機会も逃しちゃいそう・・というふうにも、この頃は感じています。