大人の習い事はモチベーションの維持が難しい。
実用的な習い事、たとえば英会話や資格の勉強は、習得したことを仕事に生かしたり副業にできる可能性がある分、モチベーションの維持はしやすいと思う。
そういう実用性のない、いわゆる、趣味に属する分野の習い事は、突き詰めると何をモチベーションにするかに悩むひともいると思う。
たとえば、社会人のスポーツサークルに入ったとして、最初は、たまには体を動かしたいなあくらいの動機で始めたら、わりとハマってきて、試合や大会を目指すようになった。そういうレベルに達してくると、時間とお金の制約が出てくる。
仕事以外の時間を費やして、遠征費やエントリー費が嵩んでくるようになると、一体自分は何を目指しているのだろうか?と疑問に思い始めたりする。
対戦相手のいる競技スポーツなら、やっぱり試合では勝ちたいし、チームスポーツならメンバーがやる気になっているなかで、「そこそこでいい」とは言いづらい。
記録を競うような個人スポーツでも、どこまで時間とお金を費やすかは、モチベーションとの天秤になると思う。
わたしも習っている側の時は、同じように悩んだ。
ポールダンスの場合は、大会やイベントへのエントリー、スタジオが運営する発表会がモチベーションになりやすい。
モチベーションが高ければ練習回数も必然的に増えるので、どんどん上手にできるようになる。
やっと続けられるスポーツに出会えた!と思うと、嬉しくてさらに熱心になる。
だけど、人前でパフォーマンスをすることや大会に出るためには、かなりの時間とお金を消費するし、メンタルも消耗しやすい。
いまさらパフォーマーで食べていくわけでもない、プロとしてやっていきたいという気持ちもそこまでない(というか、パフォーマーで食べるって厳しくない?みたいな)。
そうなると、どこまで費やすか?は、わりと深刻な悩みでした。
結果的には、若干形を変えて仕事につなげることになりましたが、正直、大会に出続けるのはいろいろな余裕がなくなると思っています。
過去に何度か、予選(動画審査)を通過してファイナルに出られた大会がありましたが、練習のためにスタジオレンタルしたり衣装を作ったりした費用の総額を見て、我ながら卒倒しそうになりました。
大人の習い事は、時間、お金、モチベーションのコントロールが難しい。
自分に合うベストバランスは最初からは分からないことが多いと思うので、習い事を始めるひとは、自分が無理せず楽しめるペースを守リ続けることを意識しておくのが一番良いと思います。
決して、ひとに振り回されないで。
インストラクターをしているわたしが言うのもなんか変ですが、「ひとに振り回されない」の「ひと」には、コーチやインストラクターの存在も含んでいますからね。(というか、それがわりと大きい存在だと思うし)