「運動する」イコール、「脂肪減少」「筋肉増加」ということを思い浮かべることが多いと思いますが、もう一つ忘れてはならないのが「骨」。
運動は骨を強くする効果があると言われています。
ところが、ネットで検索してみると、運動と骨の関係性に関する記事は多いけど、運動によってどれくらい骨が強くなっているかを表すデータはあまり見当たらないんですよね・・。
ということで、骨と運動の関係を整理しつつ、私、chiakiの体組成データを恐縮ですが、公開しちゃいます!
そもそも骨ってどうなってる?
人間の骨の数は決まっているので、運動によって「骨そのもの」が1本、2本という風には増えません(当たり前ですねw)。
運動によって増えるのは「骨の密度」。一般的には「骨密度」という表現がされます。骨密度とは「骨の内部組織について単位あたり体積で表したもので、骨の強度を表す指標」です。
分かりやすく言うなら、「骨の中身の組織がギュっと詰まっている」のが骨密度が高い状態、「スッカスカ」なのが骨密度が低い状態です。
「骨粗しょう症」という言葉を耳にしたことがあるかと思います。これは、骨密度が低い、つまり骨の内部組織が「スッカスカ」な状態で骨の強度が弱まり、わずかな衝撃でも骨折をしてしまう病気です。
がんや脳卒中のような深刻さはなくても、骨折した場所によっては(腰椎など)介護が必要になる場合もあるし、甘く見てはいけない症状だと思います。
骨の内部組織はカルシウムやマグネシウムなどのミネラルですが、骨は一度作られたら固定されるわけではなく、皮膚や筋肉同様、古い細胞は破壊され新しい細胞が形成されるという「骨代謝」を繰り返しています。
運動と骨の関係
骨も皮膚や筋肉同様に、代謝を繰り返して形成されているので、運動をすることによって骨の代謝を高めることができます。
運動と骨との関係は、このような関係にあるそうです。
運動によって骨に負荷が加わると、骨に弱いマイナスの電気が発生してカルシウムを呼び寄せ、骨にカルシウムが沈着しやすくなり、骨密度を高めます。さらに、体を動かすことで骨の血流がよくなるため、骨芽細胞の働きが活発になり、骨がつくられやすくなり骨密度を高めることができます。
効果的な運動としては、テニス、バスケットボール、ウオーキング、ジョギング、筋力トレーニングなどのような、骨にかかる負荷が適度に大きく、繰り返す動作が多いものほど骨密度を高めます。しかし、運動の種類を特に「スポーツ」に限定しなくても、たとえば、日常生活の中での階段の上り下りや歩行などの適度な動作も、骨密度を高めるためには有効です。
(T-PEC健康ニュース 第246号「体を動かして骨密度を高めよう」より引用)
ということで、骨を作るためには運動は有効な手段のようです。
骨の強度を測る方法
骨の強度を測る方法は主に3種類あるようです。
- DEXA(デキサ)法・・エネルギーの低い2種類のX線を骨に照射し、骨と他の組織との吸収率の差で骨密度を計算する方法。最も標準的な方法
- MD法・・X線を使って、手の第2中指(甲側)の根元の骨と厚さの異なるアルミニウム板を同時に撮影して、骨とアルミニウムの濃度を比べる方法。やや正確性に欠ける
- 超音波法・・超音波の伝播速度と減衰率により骨を評価する方法で、骨の強度を見るため正しくは、骨密度は測れない。かかとの骨で調べる方法。
(人間ドッグの評判とホントのところ「骨密度検査の骨量測定方法や正常値は?気になるあれこれを徹底まとめ」より引用)
上記のサイトを参照いただくと測定イメージ図が掲載されていますのでご参考下さい。
私の骨密度はDEXA(デキサ)法で測っています。
以前勤めていた会社での健康診断時のオプションで、2010年から骨密度測定を実施していました。
始めたきっかけは単なる興味本位ですが、今となっては貴重なデータとなりました。
運動を始める前の骨の重さ
私が運動をほとんどしていなかった時と現在の身長、体重がまずこちらです。これは身長計で測定した数値です。
(運動していない時)・・2010年12月時点 身長153.8cm 体重42.8kg
(現在)・・2017年8月時点 身長154.0cm 体重45.7kg
運動をしていなかった時点は、家と会社の往復だけで体を動かすことはほとんどなく、せいぜい通勤時に歩く程度でした。ちなみにこの時の体重は43〜44kgで推移しているのが普通だったので、健康診断の時はたまたま少し減っていたようです。
現在と比較すると、ぱっと見、体重が3kg増えていて、そしてちょっと身長が伸びている!
(身長については実は20代は152cmだったのですが、なぜか30代以降にちょっとずつ伸びているという不思議な現象が起こっています)
そして骨や筋肉の状態が分かる詳しいデータがこちら。
↓(運動開始前)2010年12月
めっちゃ細かいデータです。
赤い枠で囲ったBMCが骨の量を示しています。このときは2233g、つまり2.2kg。
そして青い枠の非脂肪量が筋肉と内臓の数値です。このときは33,713g、つまり33.7kg。
ちなみ青枠の左隣が脂肪量です。
なお、体脂肪率は家庭用の計測だと、いつも上記の数字に5%くらいプラスされています(22%くらいで出る)が、こちらのDEXA法では各部位ごとの脂肪量が算出されるので、こちらの方が正しいです。
ということで、ご家庭の体組計で算出される体脂肪率は完全に正確な数字ではないと思います。家庭用の体重計は、計測の正確性には限界があるように感じます。
↓そして冒頭説明したように、骨密度は単位あたり体積で表したものなの骨密度データは次のように表記されます
骨密度そのものの数値だけだと良いのか悪いのかが分かりづらいので、若い年齢層の方との比較、同年代との比較で見るようです。このときは特に運動らしい運動はしていなかったけど、どうやら元々、骨の密度は高かったようですね。
2011年からポールダンスを始めて、その後、2016年にスタジオを立ち上げるまでは、おおよそ週1〜2回(土日)、2〜3時間くらいの運動量でした。
スタジオを立ち上げてからはコンスタンスできていた運動はあまりできなくなり、かなり不定期な状態での練習となったので、現在は、ピーク時の運動量に比べれば6〜7割程度です。
↓ですが・・現在のデータはこちら、どどん!
骨は2447g、つまり7年前と比較すると約200g増えている!
そして非脂肪量は約3kg増、内臓が大きく成長するというのは考えにくいので、筋肉が3kg増えたということだと思います。
2010年時点でも元々、骨は丈夫だったので筋肉の増加に比べると骨の増量は随分小さいように感じるかもしれませんが、普通は年齢とともに骨量は減っていくことを考えると、加齢に抗い数字を伸ばしているというのはやはり運動の力が大きいと思います。
なので、骨の重量そのものは、元々数値が低い方が運動をした場合にはもう少し上がるのではないかな、と思います。
↓若年齢比較・同年齢比較も数字は上がっている
心肺機能を高める運動をすると脂肪は減る
なお、運動量は毎年変化はしているので、当然、体組成データも若干異なります。
もっとも顕著なのが、脂肪量。1年半前は心肺機能が高くなるような動きが多かったため、脂肪量は今と比べると1.2kgも違います。
脂肪を落とすなら筋肉を動かしつづける有酸素運動が有効だというのがとても分かります。
▲2015年9月時点では脂肪量が6.2kgと、現在よりも1.2kg少ない
まとめ
ということで、運動と骨密度の関係をデータを使って説明しましたがいかがでしたでしょうか?
運動をすることは筋肉を育てるだけでなく、骨の代謝も高めて丈夫な骨を作ることに繋がります。
健康を維持したい!という方は、簡単なストレッチからでもよいのでぜひ運動を始めてみませんか?
何をしたら良いのか分からない!という方にはこちらのプログラムがオススメです
年齢、運動経験問わず、どなたでもご利用になれます。