”キレキレ”ダンスを支える体軸・身体の使い方を学ぶトレーニング(小3/チアダンス)

今年の秋にパーソナルトレーニングを受講したSさん(チアダンス/標準コース6回)の紹介です。

Sさんの課題は、1ヶ月後に迫ったチアダンスのオーディションに向けて体幹や柔軟性の向上、ダンススキルのアップです。

スキルアップは技そのものの精度もありますが、みんなと同じように踊れているのにどことなくフワっとしている、ダンスに”キレ”がなく、ちょっと違う・・という、ダンスならではの課題。

同じような悩みを持つ児童・学生の参考となれば幸いです。

1.ダンスにキレがない、振付けは合っているのに”なんか違う”と言われてしまう・・その原因

振り付けは合っていて踊れているけれど、先生から「なんか違うんだよね~」と言われてしまう。

”キレ”がないのは分かっているけれど、どうしたらいい?という悩みはダンスを始めたばかりの人なら一度は感じたことがあるのではないでしょうか?

「ダンスのキレ」の定義は、ダンスの種類や教える人によってさまざまかと思いますが、

  • 素早い動きは力強く素早く
  • メリハリ、緩急の変化に合わせて力を入れるところ・脱力させるところを意識する

この2つはどのダンスでも概ね共通した感覚ではないかなと考えています。

Sさんが習っているチアダンスは、一番目の「力強く素早く」身体を切り替えるのがとても重要です。

とくに「力強く」は、「身体のそれぞれの部位をどこで支えてどこに力を入れるか」がズレていると、同じ動きなのになんか違う、、フワッとしている、、となりやすいです。

たとえば、チアダンスはアームモーションの切り替えがたくさんあるダンスなので、手や腕は力を入れる動きが基本ですが、腕を支える肩や肩甲骨も含めて意識できないと「素早く」切り替えるのはむずかしいと思います。

2.ダンスでグラつかないための身体づくり、ブレない軸を作る!

原因が分かったところで、身体の使い方をまずはトレーニング。

Sさんは身体の成長が早い&今どきの児童の特徴でもある”脚が長い”ので、まずは重心位置を確認しつつ、しっかり立つ練習から始めます。

ハロウィンシーズンだったのでちょっと格好がアレなんですが、わたしと比較して特にひざ下が長いのは一目瞭然。身長はわたしより低いのに脚はあきらかに長い!

一般的に立ち姿勢の重心位置は丹田のあたり(おへその少し下)と言われますが、身長に対する脚の比がこれだけ違うと重心位置はもう少し上になるのではないかと考えられます。脚が長い子はおへその上まで含めて力を入れる感覚がつかめる方が良いです。

横から見たときの立ち姿勢で見ると、腹部に力が入ってないためにやや前側に身体が傾いています。(ズボンの白ラインが斜めになってますね)

そして下半身のバランスをとるように背中はやや反る形で肩が後ろ側に引っ張られて、さらにその肩とバランスをとるように首と顔が少し前に出ています。

ということで、腹部に力を入れられるようなトレーニングを実践。

(Sさんのスタジオでのトレーニング動画を撮ってなかったので、下記は他の方の参考動画ですが同じような内容を取り入れています)

ご自宅では合わせて「しっかり立つためのトレーニング」をしていただきました。

先ほど触れたアームモーションの動きを支える肩や肩甲骨への意識も重要なので、肩甲骨を意識しやすいストレッチや、同時に背筋を鍛える筋トレなども取り入れました。

なお、腕振りなどで手を握るときは、薬指と小指を意識してギュと握ると腕の後ろ側、上腕三頭筋から肩にかけて力が伝わりやすいとされています。

わたしが専門としているポールダンスでもこの2本の指を意識してポールを握れると肩と肩甲骨で支える感覚が強くなるので技が安定しやすくなります。

チアダンスでも、フィストの正しい握り方をしてから薬指と小指を少し意識できると肩や肩甲骨で腕をしっかり支えられるので、キレのあるアームモーションにつながるのではと思います。

(完全に余談ですが、ふだんの生活で鞄を持つとき、フライパンを持つときなど同じように薬指と小指を意識できると二の腕のタルみやすい部分がちょっと引き締まってきますよ★)

3.堂々と自信を持って楽しく踊るために必要なこと

Sさんの課題は他にもトータッチやピルエットなどがあり、それらのスキルアップにはやはり時間がかかります。

ある程度の身体の感覚をつかめてくると、筋力や柔軟性が完璧に揃ってなくてもコツをつかむことができますが、どのくらいで習得できて改善できるかはやはり個人差があります。

今回申し込んでいただいた6回コースで全部の課題の克服を、は、かなりむずかしい目標ですが、それでもなんとか改善できるところを増やしたい、、と思って取り入れてみたのがこちら。

気持ちを爆上げするアイテム!!

実は、Sさんはオーディションや発表会などの本番ではかなり良いパフォーマンスを出せる長所がありました。

練習の時の動画と本番の動画では明らかに表情も身体の動き、キレも違う。

本当に同じ子?と一瞬わからなくなるくらい堂々と楽しそうに踊れる素養を持っている!

これを活かさない手はない!

ということで、スタジオでも気持ちが上がる環境でダンスを練習してもらいました。

(動画は著作権の関係で掲載できないため粗い画像ですみません)

このダンス自体は目標としていたオーディションの前に開催されるイベントでのダンスなのでオーディションのものとは別ものですが、なんと、そのイベントではセンターに選ばれたそうです!

そして、目標としていたいくつかのオーディションのうちの一つに合格したとの連絡も先日いただきました!

すばらしい!!目標達成!

ダンスはスキルやフィジカルの強化も重要ですが、気持ちや表情もとても大切な要素です。

ふだんの練習から気持ちを乗せて練習できれば、身体の感覚をあえて意識しなくても力強く踊れたり、キレのある切り替えが自然にできることもあります。

とくにチアダンスはダンスを見ているひとが楽しくなるような、元気づけられる応援のダンスなので、ダンサー自身がその楽しい気持ちや元気いっぱいの姿を表現できれば、自然とパフォーマンスアップに繋がると思います。

ご自宅での自主練でLEDライトで気分を上げて練習するのはなかなかむずかしいと思いますが、ぜひ気持ちの部分も含めて練習していただけたらなと思います。

★パーソナルトレーニングの体験をしてみたい児童・学生はこちらから受け付けています。

小中学生、高校生向け体幹トレーニング

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