【スポーツ練習ノート実践例】自分で課題を整理して練習の質を上げる!(小4/フィギュアスケート)

児童・学生向けパーソナルトレーニングを受講中のRさん(フィギュアスケート)の事例紹介です。

ステップアップコースでトレーニングだけでなく練習ノートも活用してがんばっているので、スケートの技もどんどん上達してきています。その練習ノートの一部をご紹介させていただきます。

 

スポーツノートの書き方や、活用方法、目的などについては、こちらの記事に詳細を書いています。ぜひあわせてご参考ください。

 

 

ステップアップコースでの練習ノートの位置づけ

 

パーソナルトレーニング10回コースでは標準コースのほか、受講者自らが考えて改善に取り組めるようになるための、必要な知識や考え方を共有・指導するステップアップコースがあります。

ステップアップコースでは、練習ノートを受講者自身に書いてもらい、フィードバックを行う時間を設けています。

フィードバックを通して、ふだんの練習のときにどんなふうに取り組んだらよいか、何を意識したら上手になるのかを考えて実践してもらうことでパフォーマンスアップにつなげています。

 

 

「できたこと、できなかったこと、わからなかったこと」に分けて練習を振り返る

ノートの書き方については「書けそうなときにその日の練習で、できたこと、できなかったこと、わからなかったことを書いてください。全部でなくても書けるところだけでよいです。」と伝えて、書いてもらっています。

それ以外はとくに決まりはありません。ノートの形式も自由です。

 

ある程度の数がまとまってきたタイミングで、わたしから内容についてフィードバックをしています。

フィードバックの中心は「できなかったこと」と「わからないこと」の2つが中心。

改善するためにはどういうことができるか?という最初の問いかけを、わたしのほうから投げかけます。

 

問いかけの内容は運動動作の状態から推測したり、重心位置や氷と足の摩擦について、ある程度の仮説のなかで身体の動きを推測しています。

そのほか、Rさんに「フィギュアスケートの先生はレッスンの中でこういう感じのこと言ってなかった?」と確認したり

Rさんの動画とYoutubeにアップされている見本動画を比較したり、実際の身体の動きを確認したりしながら、その技をやるときに注意したほうが良いポイントをディスカッションしつつ、アドバイスします。

 

 

もちろん不明な点は、その競技の指導者に質問して確認するのがいちばん良いのですが、スポーツノートの書き方の記事の後半でも触れたように、児童から指導者にわからないことを単刀直入に質問するというのはなかなかハードルが高いことだと思います。

 

誰とでもコミュニケーションが取れそうな、活発な性格のRさんも、スケートの先生にわからないところを確認できるか聞いてみたところ

「聞きたいと思っても、なんかその日のレッスン内容と(聞きたいことが)違っていたりするときがあるし、聞きづらいかも・・」

とのことでした。

 

大人でも、わからないことを人に訊ねるのはなんとなく気が引けたり、タイミングが合わなかったり、「どういうふうに訊くのがいいだろうか?」と、質問の仕方そのものに悩むこともありますよね。そういった事情は、子どもも同じなのではないかなと思います。

 

 

(事例:レイバックスピン)一つひとつの課題をクリアして上達につなげる

ここからは、レイバックスピンを事例にもう少し詳しく解説していきます。

レイバックスピンは画像のように、上体を後方に反らせつつ片足を上げた体勢で回るスピンです。

スピンのレベルアップとしては、レイバックからヘアカッター(足を肩あたりで持って回る)、ビールマン(足を後ろ手に頭の高さで持ったまま回る)へとつなげていくイメージで、柔軟性が必要となるむずかしいスピンです。

 

Rさんの練習ノートに書かれたレイバックの最初の課題は、「背中で反るはずが首でそってしまう」という内容でした。

きれいなスピンをするためには「背中を反らせなければならない」ということは理解していたので「そのためにはどんな風にお腹を伸ばせばよいか」「首を反らしすぎないようにするには胸を開くように」などを解説しながらトレーニングしていきます。

 

スタジオの器具を使ったトレーニングだけでなく、自宅のトレーニングでも胸を開くためのストレッチと背筋をしっかり鍛えられるような内容(画像①②)を取り入れました。

 

トレーニングを通して背筋が鍛えられ、胸を開くような体勢にも慣れてくると、最初の課題はクリアされたようです。

それから2週間後の練習ノートには別の課題が書かれていました。

・だんだん回っているうちに腕がさがってきてしまう。

・足の位置はどこか?

 

練習の様子も動画で確認したところ、以前に比べて、背中は少ししなやかに反らせることができ、おしりも後ろに出ないように体軸がしっかり作れてきている様子がよくわかりました。

なので、Rさんとしても、次の課題に気づいたようです。

 

こんな感じで、自分から「改善するべきポイント」を整理して考えられるようになると、上達の速度が格段に変わってきます。

 

指導者から注意点をまとめて言われて練習するのは、そのときは対応できたとしても、後々、忘れてしまったり、そもそも注意点を正しく理解できていない場合もあると思います。

ですが、自分の練習を振り返ってノートに書いたことは記憶の定着にもなり、技の再現性も高くなります。

 

練習の様子を動画で撮影してそれを見るだけでも、もちろん有効ですが、ぜひ、練習ノートも活用してみてください。文章を書くのが好きな子には、向いているやり方だと思います。

 

具体的な書き方や、「わからないこと」をどうやって書いたらよいか悩む場合には、こちらの記事の最初の段落の中、「★具体的な書き方」にある動作のポイントを参考にしてみてください。

 

★インスタグラムで「#練習ノート」と検索してみると、いろんな競技のスポーツノートの投稿があります。ぜひそちらも参考にしてみてください。

 

 

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