Y字バランスのコツ-②安定するための体幹を鍛える、体幹の役割を解説

Y字バランスをするときには、柔軟性を上げること以外に主に3つのポイントがあります。

  1. 軸足の位置
  2. 体幹
  3. 脚の筋肉

どれもY字にキレイに脚をキープするのに必要なポイントです。

1.軸足についてはこちらの記事をご参考下さい!

今回は、2.体幹についてです。

上げた脚をしっかりキープするのに必要なのは、強い体幹が必要。

なぜ体幹が必要なのか、そしてどれくらいの負荷がかかっているのかを解説していきます。

一番下にまとめ動画がありますので、動画を先に見たい方は一番下へ!

1.体幹ってどこ?

体幹は上肢(肩口から先)と下肢(脚部)の間にはさまれている胴体部分です。

この体幹にくっついている筋肉をしっかり鍛えておくと、Y字バランスをキープできます。

※とっても細かい話ですが、体幹と体幹筋は異なるものを表しています。「体幹」は身体を分けたときの部位を、「体幹筋」は体幹にはたらく「筋肉群の総称」

↓ カラー図解 筋肉のしくみ・はたらき事典(西東社)より引用

一番大きな違いは、体の部位を表す意味で「背中は体幹」ですが、広背筋は「体幹筋に含まれない」

2.体幹=上げた脚の支点

上げた脚をキープするためには体幹に支点としての力がはたらいています

支点には重力による回そうとする力(モーメント:青)に対して、これとつり合うための、反対のモーメント(緑)がはたらいています。

3.なぜ木の枝は止まっているのか

支点にはたらく力を考えるときには止まっているものと動くものの両方を考えるとわかりやすいです。

たとえば、なぜ木の枝は止まっているのかというと、重力にかかるモーメント(青線)と反対のモーメント(緑)がはたらいているから。

では、次に動くものを考えた場合はどうでしょうか?

たとえば、ペットボトルを横向きに手で支えようとすると、握っている間は手に、重力によるモーメントにつり合う分の反対のモーメントがはたらいています。

これを、手の力を緩めて離すとどうなるか。ペットボトルは回るように落ちていきます。

手の支えがなければ重力によるモーメント(この場合は左回り)がはたらき、回転しながら落下します。

4.どれくらいの負荷がかかっている?

では、このモーメントの大きさってどれくらいなのか?それはこちらの式で求められます。

モーメントの大きさ = 力 ✕ 長さ

木の枝なら「枝の長さ ✕ 枝の重さ」

ペットボトルなら、「ペットボトルの長さ20cm ✕ 重さ0.5kg =10kg・cm」です。

Y字バランスの体幹にかかる負荷は、「脚の長さ ✕ 重さ」です。

脚が長い人ほど、体幹で支える力は大きくなりますね。

たとえば、ひざを曲げた状態では脚は上げやすいけれど、ひざを伸ばした状態で脚を上げるのはかなり負荷が変わるので、キツくなります。

ひざを曲げた状態だと、ひざの高さがお尻より上に上がっていますが、ひざを伸ばした状態だとひざの位置はお尻より下がっています。

ひざから下の長さと重さが、負荷として加わるので、それを支える分だけの筋肉が体幹にないと同じ高さに上げるのはキツくなります。

また、通常は子どもよりも大人のほうが脚の重さも長さも大きいので、大人のほうが体幹で支える力を必要とします。

フィギュアスケートなどのバランスを必要とする競技の場合、ジュニア時代に活躍したアスリートが成長期を迎えるとパフォーマンスが落ちる例がありますが、これは成長した分だけ、筋肉も同時に鍛えていないと、バランスを取れずに結果が出ないということです。

5.動く体を止めるには、脚にかかる重力分の反力(効力)が必要

ということで、動くものをピタっと固定しようと思うと、支点には重力によるモーメントと反対の力が必要になります。

6.Y字バランスをするときの体幹筋の鍛え方

では、キレイなY字バランスをするときに必要な体幹を鍛える方法を3つ、ご紹介します!

一番下の動画は全体で1分半ありますが、最後の30秒にトレーニング方法を紹介していますので併せて見てみてください!

①仰向けに寝て、ひざを曲げてお腹に近づける

ひざの内側(ひざとひざ)が離れなないように、最後はお尻をしっかり上げてください。1セット5ー10回繰り返す。最後に5秒だけお尻を上げてキープ

②仰向けに寝て天井をけり上げる(腰が痛い方は無理をしないように!)

仰向けに寝たら、ひざを伸ばして足の裏を天井に向けます。お腹の下のほうを意識しながら足の裏で天井を「エイっ」と10回けります。しっかりやるとかなりキツイですよ!

③体育座りをして太ももの裏を手で支えながらつま先を床から少し上げる

体育座りをして、背中が後ろに倒れないように意識。ももの裏を手で支えたら足先を床から離す。徐々に脚を上に上げていきましょう!

スタジオの体幹トレーニングプログラムはこちらでも紹介しています!

こちらもぜひ参考にしてね

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