高いジャンプを跳ぶためのトレーニング解説

バレエや新体操、ダンス、フィギュアスケート、バスケやバレーなど、高いジャンプが求められるスポーツは結構ありますね。

スタジオのプライベートレッスンを受けている2名の学生さんも、それぞれバレエダンスとフィギュアスケートを習っているので高いジャンプが跳べるためのトレーニングをレッスンに取り入れています。

しかもたまたま二人とも「美」の要素が必要な競技のため、高いジャンプを跳べるようになりたいけど筋肉の張った太い脚は避けたい…という事情があります。

そのためレッスンでは体全体を使って高く跳べるように指導しています。

ジャンプは脚だけでがんばろうとすると太ももが太くなりがち・・。がんばりすぎて腰やひざ、足首を痛めた・・。という悩みをかかえるひと向けに、高く跳ぶための仕組みと自宅でできるトレーニングをご紹介します。

 

「ケガを防止しながら、かつ、脚を太くせずに高くジャンプするための仕組みとトレーニング」を理解したい、

「高いジャンプを跳べるようになりたい!」「でも脚は太くしたくない!」という方はぜひ一度試してみてください。

動画で確認したい方はこちらをどうぞ!

 

1.脚が太くなるジャンプと太くならないジャンプの違い

ダンスやバレエ、フィギュアスケートなどで華麗なジャンプを披露される方はたくさんいますが、太ももやふくらはぎが大きく張っている方とそうでない方に分かれるのはなぜなんでしょうか?

魅せる競技の場合はやっぱり見た目は気になると思います。

太ももの、とくに前側やふくらはぎが張ってしまう方は、脚の筋力に頼ってしまっていることが要因かもしれません。

ジャンプをするときに太ももの前側に「ぎゅっ」と力が入ったり、ひざを上げることでがんばろうとしている。あるいは足の裏を地面につくときにかかとのほうに力が入ってしまっている、などの要因が考えられます。

 

2.体全体をつかって高いジャンプをするためのポイント

脚が太くならないように高いジャンプをするためポイントは3つです。

  1. 地面からの反力(はんりょく)をしっかり感じる
  2. 筋肉の伸縮を理解する
  3. ブレない上半身を作る

一つずつ解説していきます。

 

3-1.地面からの反力とは?

少しだけ中学校の理科のおさらいです。

地球には重力がはたらいている。そして、わたしたちが歩いたり立ったりできるのは地面からの反力があるからです。というのを思い出してください。

重力に引っ張られるのと同じ大きさで地面からの反力を受けている。

ジャンプをするときも同じです。地面が足の裏を押し返そうとする力を利用して跳び上がります。

「反力がある」というのが分かりづらいひとは下記の動画を参考にしてみてください。

やわらかいマットは足の力を吸収してしまうので、跳ね返す力が床よりも小さくなりジャンプがしづらくなります。

 

 

ちなみに重力と反力についてはこちらの記事でも紹介していますのでぜひ参考にしてみてください。

トレーニング① 反力を感じ取る練習

ジャンプのときにどんな反力があるのか、それを感じる練習をしてみましょう!

高さ40cmくらいの台から下りて、床に足をついたらジャンプしてみてください。


床に足をつけるときにひざを曲げる角度が浅いと反力は小さく、ひざをすばやくグッと曲げてジャンプすると反力が大きくなります。

「スポーツバイオメカニクス」宮西智久編 化学同人社より引用)

地面からの反力は上の図の④の体勢のときに大きくなって、その後、跳び上がった状態ときに重心パワーが大きくなっているのがわかりますね。

なお、新体操やフィギュアスケートでは④の図ほど踏み込む体勢が取れないので、地面からの反力を大きくするのがむずかしいと思います。

その場合は、③→④→⑤の流れをすばやくすることで高いジャンプを可能にします。

そのために必要なのが筋肉の収縮です。

 

3-2.筋肉の伸縮とは?

筋肉の収縮をすばやくするためにはどうしたらよいのか。

まずは、ジャンプをするときに筋肉の状態はどうなっているのかを考えてみます。

高くジャンプしたいと思うとひざを曲げる動作を先にしますが、このときにふくらはぎの筋肉(青い線の部分)は伸び、ハムストリングスはひざの曲げ伸ばしをコントロールしています。

そして、伸びた筋肉が一気に縮むと跳び上がるという仕組みです。

※ハムストリングスは縮む筋肉・一部伸びる筋肉があります

 

ここでもちょっと理科のおさらい。
この仕組はバネの伸び縮みと同じ、伸びた状態のものが戻ろうとする力(弾性エネルギー)を利用してジャンプしています。

高いジャンプをするためにはこの筋肉の伸びる、縮むを短い時間で大きくできると地面からの反力も大きくなります。
その反力を受けて高く跳ぶことができるわけです。

トレーニング② しなやかな筋肉をつくるためのストレッチ

ケガをしないために、そしてしなやかな筋力をつけるためには足首・足の指、股関節、ハムストリングスとふくらはぎのストレッチを入念にしましょう!

動画で確認したい方はこちらの動画の1’00″-3’10”を見てください!

 

・足首と足の指

足首は右回し、左回ししっかり回します。足の指は親指から順に1本ずつ回す。最後に足の甲を伸ばしたあと反対側に足首をしっかり曲げる

・股関節

ひざを曲げて片方ずつ右回し、左回しをゆっくり行います。

・ハムストリングスとふくらはぎ

(1)セラバンドまたはゴムバンドを足の裏にかけて仰向けになる。ひざを伸ばして手前に軽く脚を倒す。足首はしっかり曲げる。

(2)高さ30cmの台に片足を乗せ、まっすぐお尻を落とすように軽くひざを曲げてふくらはぎとハムストリングスを伸ばす

慣れてきたら台の高さを15cmくらいに下げて行うと、ストレッチ強度があがります。

 

3-3.どうしてブレない上半身が必要か

空中姿勢は重力に反した体勢になって重力から引っ張られる力が大きくなります。

また、重心の位置も上に上がりやすいため上半身の筋力(肩回りや大胸筋、腹筋、背筋、腸腰筋などの体幹)を鍛えて支える力を強化しないと安定しません。

空中姿勢の重心の位置を正確に把握することはむずかしいのですが、地上に立った状態で静止しているときと、両手を上げたり片足を上げたときとでは重心の位置が上に変わります。

静止しているときの重心の位置は、成人男性は身長の55.5%、成人女性は身長の54.8%

両手をあげると、さきほどの数値がさらに5%、両手+片足をあげると12%重心の位置が変化する。

ジャンプをしたときも同様に、片手を上げているときに比べて両手を上げているときは、重心の位置がより上に変化するので、バランスを取るのがむずかしくなります。

最近では、フィギュアスケートの大会で片手や両手を上げてジャンプする選手もいますが、そうしたジャンプの難易度は高く評価されていますね。

※重心に関する記事はこちらも参考にしてみてください

 

トレーニング③ ブレない上半身を作るトレーニング

腕立て伏せと倒立の体勢になるトレーニングを3つご紹介します。

どちらも手の置き方に注意が必要です。手の指を閉じて床にベタっと置くと手首に負担がかかるので、指を開いて床をつかむような形で床に置きます。

手の幅は肩より狭い位置に置くとしっかり体幹に効きます。

指を開いて指先で床をつかむように

指がべったり床にはつかずに、指先と手のひらの下あたりが床についている状態

 

(1)腕立て伏せの体勢から、右のひざを左手首に近づけて5秒キープ!そのあとは左のひざを右手首に近づけて同じく5秒キープ

上半身の高さをなるべく変えずにひざを反対側の手首に近づけるのがポイントです。腹筋苦しいです!

手と反対側の手首に、足は浮かせて近づける

(2)壁に向かって倒立をする。足を少しずつ下におろし、90度になる角度までに下げてキープ

90度になったらしっかり壁を5秒押す。そのあとはふたたび足を上に戻して繰り返す。1セット2~3回を目安に。

ケガをしないように床にタオルやマットなどクッション性のあるものを置いて行ってくださいね!

 

(3)片方の足は壁に押し付けたまま上半身を横に倒す腹筋

片方の足を壁に当てる、つま先は前に向けます。両方ともひざを伸ばして手は頭の後ろへ。壁側の足は壁を押しながら上半身は反対方向に倒します。

後ろから見るとこんな感じ。

いかがでしたか?体全体をつかって高くジャンプするには、①地面からの反力 ②ハムストリングスや太ももの筋肉をしなやかに保つ柔軟性 ③上半身を強化する、の3つのポイントを抑えてぜひトレーニングに取り入れてみてくださいね!

なお、今回は触れてませんが、高く跳ぶために腕を大きく振って推進力をつけたり、ジャンプの前にひざを深く曲げて跳び上がる方法ももちろん有効です。

ただ、新体操やフィギュアスケートでのジャンプは、跳ぶ前に腕やひざで勢いをつけるような動作は入れられないと思いますので今回は省きました。

そのあたりは競技に合わせて判断し、やり方やトレーニングを工夫してみてください。

 

全体を動画で確認したい方はこちらをどうぞ!

 

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